リウマチと猫と本の山に翻弄されるまうの日々。7歳年上ののり君と、2000年4月生まれの静(しず)さま&2006年4月生まれのサリオンと同居中です。


by maunya
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せっかくの3連休なのに。

は~、まったく何もしない(というかやる気がない)まま、もうじき終わっちゃうよん。
それならせめて睡眠不足を補うとかすればいいのでしょうけど、なんとなくだらだらとYouTube見たりして夜更かししちゃうし。何となく「Moon Child」のメイキングを見て、「本編も見ようかなあ」(ってそれ順番が違うような)とレンタルショップに行ったらビデオしかないのでやめて帰ってくるし(笑)。「魍魎の函」もレンタル中で見られない。いや、見ることもないとあちこちでみなさん書かれているんだけどさ。
でもまあ。今日はやっと1冊だけ本読みました。
「三島由紀夫 剣と寒紅」・福島次郎
実はこれ、10年前に買い損ねて出版差し止めになっちゃってたから読めなかったんだけど、こないだたまたま図書館で見つけたんですよ。そうか、図書館だと読めるのだと新発見。
福島次郎氏は20代の一時期三島と愛人関係(というのがぴったりくる。少なくとも恋愛関係とは言えない感じ)にあり、10数年のブランクの後30代で再び三島と関係を持って・・・という人でして。芥川賞の候補にもなったりしてます。
この出版差し止め裁判というのが瑤子夫人ではなく三島の二人の子どもによってなので、残念ながら書店では入手不可能なのですが、もし図書館にあったら是非一読を。
なんというかこの人・・・結構酷いです(笑)。特に20代の時の三島との別れったらもう、いくらなんでも三島が可哀想です。可哀想なんだけど・・・福島氏の側に立って読むと、
「そりゃあ三島さんのことは尊敬してるけど、別にだからって恋してる訳でもないし・・・」
ってことなんでしょうが。
美輪明宏さんが三島に
「君みたいにきれいな人に、僕の気持ちなんかわからないよ」
と言われたことがあるそうですが、三島の不幸というのはあれほどの美意識を持っていながら、鏡の中の自分がことごとくそれを裏切っちゃってるってことだったのでしょう。
それでいて人一倍の自己愛も持ってたなんて、これはもう痛い。
この本の中で乃木大将のような帽子をもらって子どものように喜び、裸になってかぶって鏡を見る三島の姿が描写されてるんですが、なんだかもう痛いを通り越して不憫ですわ。

亡くなる数年前に福島氏のいる熊本に取材旅行に訪れた際にもボディビルで鍛えた体を見せびらかすために胸毛すけすけの網シャツを着て町を歩いたりしてます。「絶対マスコミには僕が来てることを言うな」とか言っときながら。しかも自分で新聞社に連絡してるような節もあったりして。

「出版差し止めなんてして、三島がゲイだなんて周知の事実じゃないの・・」
と思ってたけど、私が子どもならここに書かれている三島のナルシシズムのほうが恥ずかしいかもしれない。それにしても今まで私が漠然と三島に抱いていたイメージと、福島氏の描く三島があまりにもぴったりと重なって、なんだか面白かったです。
三島の死は思想に殉じたとかそういうものではなくて、収拾がつかなくなった自分を美しく終わらせたいというナルシシズムの産物に思えてなりません。右翼への傾倒ぶりも私は
「そこにある男同士の結びつきだとかそういうのに惹かれたからじゃないのか」
と前から思っていたのですが(だって、ヤクザとか右翼って、プラトニックなゲイじゃないかと思うんだけど)、福島氏も
「それは善し悪しの問題ではない。それに三島さんが「男の色気」を感じるかどうかの問題であるのだが、その男の色気がたまらなく好きだということをかくし通そうとするものだから、恰も、三島さん自身が、やがて、結果的に「右翼」そのものの壮士のようになってゆくのである。」
と書いてます。もしかすると三島は結婚したりしなければあのような死を選ぶことはなかったのかもしれない。

しかし、右翼のみなさまはそうは思わないのかしら。そのあたりがちょっと不思議(笑)。
見て見ぬふりってやつなのかなあ。それとも後期の三島しか読まないのか・・・。
そうは言いつつ私も結構前に読んだきりなので、また近いうちに再読してみたいです。
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by maunya | 2008-09-15 20:36 | books